1999年08月31日

男は泣く女に弱い

 電話口で泣く女。会った途端泣く女。突然泣く女。なぜか泣き止まない女。男は泣く女に弱い。絶対的な段差を感じるほど、どうしていいか分からなくなって、混乱するもそれは胸に納めて、何にも知らないフリするしかないくらいに弱い。

 風呂の中で電話を受けて、全裸のまま家を飛び出しそうになって、体を拭きながら応対し、車に飛び乗った午前1時。だいたい話の筋は想像できるけれども、それだけに捨て置く訳にはいかない。
 結局僕は忠実なアッシー君に成り下がるしかなく、顔見知りの店に連れていって朝まで聞くだけで過ごし、砂浜で寝た。
 8月最終日の日の出に吹く浜風はもう完全に秋の匂い。


Posted by たおまさ at 17:58