1999年08月15日

火祭

 天を焦がすのは立ち上る炎。数々の灯籠を燃やしてまきあがるその炎は降臨した精霊達を天に帰す。

 鐘のエイトビートと尺八の単調な旋律、そして読経。大松明を担ぐ若者達の勇壮な舞には、先祖への感謝と五穀豊穣の願いが込められている。
 由良町・興国寺の灯籠焼火祭。静けさと激しさの同居する不思議な空間に僕らは立ちつくして、ゆきつつある夏を思った。
 「火の粉と煙の中で踊るなんて女じゃ真似できないね」と君は話すけれども、炎と単純なリズムの中でじっとしていられないのが雄なのです。


Posted by たおまさ at 17:44