1999年03月30日

逃げ場はないのだ

 最近逃げようとしている僕。よくない。

 酒に逃げるすべを最近思い出した。大昔同じ事をやって内臓をこわし、それ以来である。むしゃくしゃした気分で飲むのは、メンツを選んでもやはりマズイ。舌が拒否する。でも飲む。飲めば壊れたフリが出来る。壊れて見せれば同情もかえる。こんな計算をした自分が情けない。同情される酒だけは二度と飲まぬと誓う。

 昨日は女に逃げた。最悪だ。こんな時に好きな女は抱けぬ。どうでもいい奴を晩餉に誘ったら鼻を鳴らしてついてきたので、晩飯をおごって手込めにした。これにも酒の力を借りた。凝り固まった自分を何かで覆おうとしたのに、シャワーで泥を洗い流したら寂しさの地肌が見えた。僕は何をしているんだ?

 逃げ場なんて最初から無い。いちいち心配してくれる人もいるはずがないのだ。今ようやく気付いた。確かに今は一人沼の中だが、泥を両手で掻けば少しは進むことが出来るだろう。そのうち岸が見えてくるだろうから、そこに向かっていけばいい。汚れても傷付いても、そしられても。逃げ場なんて最初から無いのだ。逃げ場を探す事なんて極めて無意味なのだ。


Posted by たおまさ at 05:21