1999年02月22日
見捨てられと親密さへの恐怖・人間関係に潛む病理
共依存とはもともとアルコール依存症の臨床から生まれた概念である。アルコール依存症者に酒をやめさせようとする努力が、かえって彼らの「底つき」を妨げ、彼らが本来感じなければならない「心の痛み」を和らげて彼らの飮酒を可能にしてしまい、飮酒問題を悪化させる。
共依存とは、自分が居ないと生きていけないような相手を「愛情」によって支配することであり、共依存症者とは、すすんで自分を捨てて、若しくは二の次にして他人のために尽くす人である。共依存関係とは、頼られる必要のある人と頼る必要のある人との相互依存・支配と被支配関係という二者関係を指す。
嗜癖の概念は、かつては薬物・アルコール依存に対してのみ用いられてきたが、近年次第に拡張されて物貭嗜癖のみならずギャンブル、買い物、消費などへのいわゆる過程嗜癖、さらに不倫、偏愛などの人間関係嗜癖が精神病理としてクローズアップされている。
不倫に関して言えば、この病理を理解するには共謀概念も有用である。共謀とは、「同種の克服されていない基本的な葛藤のために、ある組み合わせの人間が、ばらばらでなく、お互いに密かに演じあう共演を指す」と定義され、その結果「相手を境界づけられた存在として認める」事が困難となる状況を指す。そしてこの嗜癖は、明らかに回避嗜癖である。
嗜癖の概念は、かつては薬物・アルコール依存に対してのみ用いられてきたが、近年次第に拡張されて物貭嗜癖のみならずギャンブル、買い物、消費などへのいわゆる過程嗜癖、さらに不倫、偏愛などの人間関係嗜癖が精神病理としてクローズアップされている。
不倫に関して言えば、この病理を理解するには共謀概念も有用である。共謀とは、「同種の克服されていない基本的な葛藤のために、ある組み合わせの人間が、ばらばらでなく、お互いに密かに演じあう共演を指す」と定義され、その結果「相手を境界づけられた存在として認める」事が困難となる状況を指す。そしてこの嗜癖は、明らかに回避嗜癖である。
Posted by たおまさ at 04:43