1998年08月07日

毒物及び劇物取締法より:砒素

かいとく。

砒素(As)arsenic
 結晶のものが安定で金属光沢を有し、もろい。鉛との合金は球形になりやすいために散弾の製造に用いる。
砒素自体は皮膚、粘膜には害は及ぼさず、内服してもほとんど尿中に排泄されるが、一部は亜砒酸に酸化されるため、中毒症状を引き起こす。
 砒素化合物の急性中毒症状としては、意識喪失、昏睡、呼吸血管運動中枢の急性麻痺を引き起こす麻痺型と、咽頭、食道に灼熱の感を起こし,腹痛、嘔吐、口渇を起こす胃腸型があり、いずれも数時間〜数日の内に死に至る。ただし、砒素化合物の急性中毒は自殺目的の使用以外はきわめてまれで、工業的には慢性中毒として現れる。慢性中毒は、はじめ嘔吐などを起こし、次いで皮膚、粘膜の乾燥や炎症を起こす。また、頭痛、末梢神経炎、知覚神経障害などを起こし、内臓が脂肪変性を起こし、高度の衰弱又は心臓麻痺で死に至る。また、体内に長時間蓄積されると、ガンを引き起こす。


Posted by たおまさ at 11:47