1998年07月07日
七夕様に寄せて
真っ黒な川の対岸に僕は小さな灯を見つけた
ゆらゆらと揺れて、今にも消えそうな灯だった
ゆらゆらと揺れて、今にも消えそうな灯だった
僕は泳ぎは上手くないし導いてくれる橋も架かっていない
それでも僕は温もりを求めて川に飛び込んだ
凍てついた水は僕を縛り上げ感覚は既に無くなっていた
灯は近づかず岸に戻ることもできなくなった
荒れた波が水面を支配して遂に駄目だと思った
もう手足に力も入らない
僕は大波に飲まれて海底に引かれていった
薄れていく意識の中、瞼の裏に浮かんだ
あと少しだけ−−−微かな灯に手を伸ばした
気が付けば僕は岸にあがっていた
目の前には灯が搖らいでいた
あれほど求めた温もりは小さな蝋燭の灯だった
それでも僕は満たされていた
蝋燭の火で体を温めて そしてほんの少し温もりが残った
まだ夜の景色だったけど満たされていた
それでも僕は温もりを求めて川に飛び込んだ
凍てついた水は僕を縛り上げ感覚は既に無くなっていた
灯は近づかず岸に戻ることもできなくなった
荒れた波が水面を支配して遂に駄目だと思った
もう手足に力も入らない
僕は大波に飲まれて海底に引かれていった
薄れていく意識の中、瞼の裏に浮かんだ
あと少しだけ−−−微かな灯に手を伸ばした
気が付けば僕は岸にあがっていた
目の前には灯が搖らいでいた
あれほど求めた温もりは小さな蝋燭の灯だった
それでも僕は満たされていた
蝋燭の火で体を温めて そしてほんの少し温もりが残った
まだ夜の景色だったけど満たされていた
Posted by たおまさ at 11:35