1998年06月02日

非情の世代交代

 ヴェルディ川崎の三浦、北沢、清水ユースの市川、この3選手が代表落ち。

 サッカーワールドカップ・フランス大会の日本代表登録メンバー22人が決まった。「勝つためにベテランは必要」「体力的にもう限界」賛否両論が交わされたカズについて「一時リーグ三試合で使うチャンスは無いと判断した」と言い切った岡田監督。非情とも言える決定は、サッカーファンばかりでなく各界の人々を驚かせた。ドーハの悲劇を経験したベテランの落選劇は、日本サッカーの世代交代を強く印象付けた。

 日本サッカー界の牽引役カズが、夢を果たせずW杯目前に代表チームから去ることになった。
 「日本をW杯に出場させるために帰ってきた」1990年、ブラジル留学からプロ選手として帰国した23歳のカズは胸を張った。ブラジルでプロプレーヤーとしてピークを迎えた時期に、あえてカズは日本に戻ってきた。そして確実に日本のサッカーを変えていった。

 帰国後、最初のW杯挑戦だった93年のアメリカ大会予選は、最後のイラン戦でロスタイムの失点で出場を逃す「ドーハの悲劇」で幕を閉じた。

 それから4年。去年11月、カズは約束通り日本をW杯に導いたが、最後の最後に夢はかなわなかった。
 カズが居なかったら、日本のサッカーは更に10年、世界から遅れていたに違いない。

 チームは初戦のアルゼンチン戦に向け、最後の調整に入った。


Posted by たおまさ at 11:18