1998年03月26日

高校野球雑感

 甲子園の選抜高校野球2日目の第2試合、京都の京都西 対 高知の明徳義塾は6対0で明徳義塾が勝った。

 明徳義塾はエース寺本の2安打完封の力投で快勝した。明徳義塾は5回、松元の左中間3塁打を足掛りに、2死満塁で村山が右前適時打して2点を先制。8回には松元の2塁打を含む4安打を集中し、スクイズも交えて4点を追加し突き放した。
 京都西は寺本の前に7回まで1安打。10四球を選んだが高めの球を振らされ、11三振。8回表の1死満塁の好機に、3番小西が遊ゴロ併殺に倒れるなど、クリーンアップが完全に押さえ込まれた。7回まで粘り強く投げていた山口の集中力が、この逸機で切れたように見えた。
 しかし、明徳義塾の寺本はひどかった。京都西をシャットアウトしたのだからそれでよし、とはいかない。10与四球はどうする。奪三振11で埋合わせといった計算は成り立たないだろう。
 寺本は今大会屈指の好投手としてマークされている。適度の荒れ玉は一つの特徴として生きるが、適度の域を超えていて、厳しく見れば独り善がりの感があった。これでは野手の信頼が得られるか、という疑問が残る。
 むしろ京都西の山口が捕手と知恵を出し合い、明徳義塾を苦しめた投球の方が味わい深い。防御はバッテリーを軸にして全員の心が通うものでなければなるまい。



Posted by たおまさ at 10:58