1998年02月11日

コーポKの男 その1

 大学時代の話を思い出したので連載しようと思う。当時バイク野郎だった私はデリバリーピザでバイトをしていたのだ。・・・・

 O山市某所に,コーポK(仮称)というアパートがあった。ここに住む20代後半と思われる男,デリバリー内では要注意人物。その危険性が表に出始めたのは,92年7月頃.デリバリーか*い君が初めての被害者となる。
 晴れた日曜の午後,それは起こった。ピザを届けに行き,その扉を開けたとき,彼は目撃した(してしまった)。部屋の奥に置かれた30インチの大画面には,裏もののビデオ(ホモ),しかもハードな外人ものが写されていたのである。画面狭しとおどる怪しい物体。思わず目を背けた。
 ところが客の男はビデオを止めるわけでなく,テレビを消すわけでもなく,何事もないように彼に金を払い,「ごくろうさま」と笑みを浮かべたのっだった。か*い君は恐ろしくなり,その場からダッシュで逃げ去った。
 その出来事は店に帰って話題となった。誰もがその珍事を笑い飛ばした。だがその時には,後に悪夢のような連続事件が起こるなどと,まだ誰にも予測できなかった。
 (続)


Posted by たおまさ at 09:43