1997年11月16日

ドリアン助川

 私の愛するロックバンド「叫ぶ詩人の会」のギタリストが覚醒剤取締法違反容疑などで警視庁築地署に逮捕されていることが13日分かった。

 「叫ぶ詩人の会」のボーカリストはドリアン助川。土曜の深夜の生ラジオ番組「正義のラジオ!ジャンベルジャン!」で、若者の悩みの相談役として活躍、大人気を博している。

 「正義のラジオ!ジャンバルジャン」には、いじめ、恋愛、受験、セックス、援助交際、親子関係、拒食症など、さまざまな悩みを持つ若者たちからの電話が殺到。「平成版ヤングの駆け込み寺」の異名をもつ。
 「言いたいことがあったら何でも言ってこい」と、悩みに対して本音で語りかけるのがパーソナリティーでミュージシャンのドリアン助川。番組で展開される助川と若者の対話が第22回放送文化基金を受賞、心の悩みを持つティーンエイジャーばかりではなく、学校の教師や母親、タクシードライバー、シルバーエイジなど、幅広い世代から共感と支持を得ている。

 きょうのONAIRで助川は、リスナーに対して詫びた。「いつもは皆の話を聞いている立場なのに、身内から逮捕者が出た今、自分はどうしていいか分からない。」と生放送で語る彼に対し、全国から1万件を超える電話とFAXが届いた。内容は「頑張れ、馬鹿野郎、番組やバンドを辞めるなんて言うつもりじゃないだろうな」。いつもの立場が逆になった形で番組は展開し、最後、助川は「辞めて姿を隠すより、番組を続けてあえて意見を交わし続けたい」と締めた。
 深夜放送の真髄がここにある。リスナーとパーソナリティが、生で,とにかく語り合う。録音番組では成立しない。

 それともう一つ。「ヤルのは個人の責任だから勝手だ」なんていいながら覚醒剤ヤッテル人逹へ。警察が取締るのは、「ヤッテルと個人が駄目になる」からではなく「ヤッて訳分からなくなった奴が何をしでかすか分からない」からだ。覚醒剤や麻薬やらを辞めろと言うのは、ヤッてる人間が周りにどんな危害を加えるか分からないからだ。「個人の責任」は関係ない。覚醒剤やるような非人間に責任を問うほど世間は馬鹿じゃない。


Posted by たおまさ at 04:07