1997年08月07日

火山噴火でカリブの中心都市消滅

 カリブ海に浮かぶ仏海外県グアドループの火山観測所のジャンクリストフ・コモロフスキ所長はきょう、グアドループの北西に位置する英領モントセラトで続いているスフリエール火山の噴火のため、政庁所在地であるプリマスが事実上消滅したと語った。

 所長は「プリマスは完全に地図上から消え去った。町は破壊され、火山灰と高熱の岩石によってほとんどの建物が炎上した。中にはトラックほどの大きさの岩石もあり、時速100キロから200キロのスピードで町に迫っていた」と説明した。

 スフリエール火山の活動は3日から活発化し、溶岩がプリマスに到逹した。さらに、5日に起きた大爆発により、火山礫が7キロ離れた町に降り注ぎ、噴煙は7600メートルもの高さに逹した。

 去年4月の噴火で、プリマスの住民は既に全員避難している。モントセラトの人口は12000人だったが、相継ぐ火山噴火により約半数が島外に脱出している。

 自然の力に我々人間は抵抗する術を持たない。神話の世界での出来事を見るようだが、現実なのである。日本は火山国。


Posted by たおまさ at 03:46