1997年07月15日

通り魔、女児殴打で再逮捕

 兵庫県警須磨署捜査本部はきょう、3月に女児2人が死傷した連続通り魔事件の殺人、殺人未遂容疑と、2月の女児殴打事件の傷害、暴行容疑で中学3年の少年(15)=殺人、死体遺棄容疑で逮捕=を再逮捕した。

 刑事処分の対象外の16歳未満の少年の再逮捕は極めて異例。少年は通り魔、殴打事件の犯行を認めており、淳君殺害に至る一連の犯行について「いろいろな殺しの方法を試したかった」と供述、捜査本部は詳しい動機を調べる。

 事件は淳君殺害を含め、5人が襲われ、うち2人が死亡する連続児童殺傷事件となった。神戸地検は一連の事件の捜査結果を受け次第、少年を家裁送致する方針。

 少年の身柄拘置が長期化することに対し弁護団は「少年法の趣旨に反する。早急に家裁送致し少年鑑別所に移すべきだ」と反発している。

 調べによると、少年は3月16日午後0時25分ごろ、淳君殺害現場近くの市立竜が台小前の路上で、4年の山下彩花ちゃん=当時(10)=の頭を金づちで殴り1週間後に死亡させ、約10分後に約200メートル離れた路上で女児(9つ)の腹をナイフで刺し2週間のけがを負わせた疑い。

 また2月10日午後4時35分ごろ、須磨区中落合の路上で小学校6年の女児2人の頭をハンマーで殴り、うち1人に軽傷を負わせた疑い。

 捜査本部は現場近くの向畑ノ池の捜索で、供述通り凶器とみられる金づちと短刀形ナイフ、ハンマーを発見。自室からは一連の事件の関与をうかがわせる記述のあるノートを押収している。

 淳君殺害について、少年は学校への不満などは漏らしておらず、捜査本部は学校への恨みはないと判断している。

 捜査本部は6月28日に淳君殺害容疑で少年を逮捕。18日まで須磨署での身柄拘置が認められているが、拘置期限が切れる前に再逮捕した。弁護団はこれまで「少年鑑別所で拘置するべきだ」として準抗告したが棄却され、現在特別抗告している。


Posted by たおまさ at 01:10