1997年04月20日

ガキンチョの自殺

 先週金曜日の夕方、和歌山県伊都郡かつらぎ町の笠田小学校で5年生の男子児童が校舍内でロープで首を吊って自殺した。

 これまでのところ遺書は見つかっていないが、町教育委員会によると、事件当日の昼休み、同じ学校の6年生に掃除のじゃまをしたとして殴られていたことが分かっている。また、この6年生とは、去年から数回ケンカを繰り返していたと話す同級生もいる。

 この児童が自殺していた教材室は,会議室や職員室のすぐ近くにあり、自殺したと見られる午後5時頃から6時頃は、会議室でPTAの育友会が開かれており、職員室にも2人の教職員が残っていた。教材室周辺は当時、校内で唯一明かりの付いているフロアだった。

 この児童は午後2時半頃の学校終了後、一度外に出てから改めて学校を訪れ、会議室からも職員室からも近い教具室をあえて選んでその中で自殺した。

 この児童はスポーツが好きで、明るい性格だったと学校関係者は口をそろえるが、11歳の児童が自殺をするという事態の裏には、表面には決して出さない深い悩みがあったにちがいない。家族や教師が児童の悩みを見抜けなかった事が残念でならない。

 生きていることがどれだけ幸せな事なのか。それを教えるのが教師の仕事である。


Posted by たおまさ at 23:57