1997年03月12日

クローンを意図的に作るのは困難!?

 一卵性双生児は、母体内にある受精卵が何らかの理由で2つに割れて出来る。

 昨日書いたケースは、ガラス棒で擦って外膜を薄くしたために、体外受精卵が割れやすくなり、双子になったのではないか、というものだ。

 これ自体は偶然の出来事で、同じ遺伝子を持つ生物を人為的に作る「クローン技術」と同列には扱えない。しかし、もしこの方法で意図的に一卵性の双生児や3つ子が作れるとしたら、クローンと同様の問題を引起すだろう。

 不妊治療に詳しい専門家らによると、体外受精の妊娠率を上げるために、体外受精卵の外側を擦ったり切れ目を入れてから子宮に移植する操作は、日本でも女性が高齢のため、より妊娠しにくい塲合などに行なわれる。しかし、そうした場合に双子が多かったなどの報告はないということだ。

 意図的に出来るか、となると否定的な意見が圧倒的で、ある専門家は「妊娠率を上げるのに精一杯で、受精卵の割れ方をコントロールするなど技術的にも不可能だ」と話している。


Posted by たおまさ at 23:26