Sweet Revolution PAST

　ロンドン発共同通信によると、ベルギーで4年前に、体外受精した受精卵が妊娠率を上げるための操作をした後母体内で偶然2つに割れて一卵性双生児が誕生していたことが明らかになった。

　これは、イギリスの日曜新聞「サンデータイムズ」が「クローン人間が既に誕生していた」として報じたもの。

　サンデータイムズによると、母親は7年間にわたり子供に恵まれなかった30代の女性で、不妊治療の専門家等が子宮への着床促進を狙い冷凍受精卵の表面をガラス棒で擦るという医療技術を施した。そして、この受精卵を子宮に戻した3週間後に，2人の胎児が成長していることが分かり，担当者らは受精卵への操作が2人目の人間を作り出したことに非情に驚いたという事だ。

　自然に受精卵が割れて複数の胎児が出来ることはあるが、研究者らは受精卵を擦ることによって受精卵の外壁が薄くなり、受精卵が割れやすくなったと見ている。

　この技術を考案したブリュッセル近郊の病院の生物学者、マルテン・ネイス氏はサンデータイムズに対し、「偶発的にクローンが出来た」と証言している。

　しかし今回は、イギリスで先月明らかになったクローン羊の塲合とは全く異なっている。

　牛などの家畜では、いくつかに分裂した受精卵を人為的に分割してそれぞれを培養した後、子宮に戻し、結果的に一卵性の双子や3つ子などのクローンを作り出す方法があり、今回の方法はこれに近いと見られ、自然に生まれる双子と変わりないのでは、という指摘もある。