2004年06月22日

本当のドーン・オブ・ザ・デッド

 走るゾンビが話題になっている「ドーン・オブ・ザ・デッド」、リメイク元版を初めて見た。
 正直、こっち系の映画は俺様は苦手でコレまでは全く見なかったのだが、今回ヤケに面白かった。元版は、死体が動き出して人々が大変な目にあうといういわゆる「パニックもの」ではなかったのだ。
 「死体が蘇ってパニックになっています」と伝えるパニック状態の放送局からスタートする物語。とにかく逃げようとヘリに乗り込んだ主人公たちが立ち寄ったショッピングセンターで「ここは何でもあるからとりあえず暫くしのごう」という事になり、隠れているだけでは退屈だ、と、生前の習性によって集まってくるゾンビたちをあの手この手で蹴散らしつつ、防ぎきれなくなったところでヘリに戻って「まあ仕方ないな」の捨て台詞。そしてエンディング。
 生ける屍の如く、目的も無く、ただ人の多いところに集まり、物を奪い合いただ貪り続ける。ソレを解決せず煽るだけのマスコミ。そんな現代社会への毒を満載した映画なのだ。「お前死んだ魚みたいな目してるな」を実写にする監督のぶっとびセンスに脱帽である。

 この映画以降の「ゾンビ」のスタイリングやロジックは、映画やゲーム含め全てこれに沿っている。しかしソコに込められたメッセージはだんだんと薄まってきている気はする。




Posted by たおまさ at 23:55│Comments(0)
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